太極拳で学ぶ「2つで1つ」
最近、太極拳を教わることになりました。毎回、自分が知らなかった動きが出てくるので、大変勉強になっています。
全ての動きができてないのですが、特に「難しいなあ」と思うことの一つが「左手がどこにあるか」です。一緒に教わっている方も、「気がつくと、あ、左手と思うんだけど、忘れちゃう」といってますから、初心者にとっては、ありがちなことなのかもしれません。
とりあえず、動きを覚えないと練習についていけないので、Youtubeとか探してみているのですが、最近の先達は親切ですね。本当に有用な話を無料で提供してくれています。
自分の左手問題にヒントをくれたのは、この動画です。

この動画で、太極図と虚実、陰陽の話がでてきます。
腕の動きを全身で解決する
この動画の内容を、私は、こう理解しました。
「右の動きと左の動きは一対の動き。2つで一つなのだ。対極にあるものは1セットである」。
「右手はこう動作して、左手は、そのとき、ここにある」と覚えようとするから、うまくいかない。身体の動きは、連動する。連動とは「ひとつの動きを行うときに、複数の関節や筋肉が互いに影響し合い、連鎖的に力を伝える仕組み」のことです。
例えば、右手を伸ばしたときに右脚も同時に伸びるようなことです(これらは、運動学(Kinesiology)と呼ばれます)。
私の知っている動きで、この連動を意識すると、動作はどう変わるのかを説明してみます。
①「気をつけ」の状態
②①から、右肘から先だけを曲げ、右手を挙げる。バランスを確認してください。誰かに前後左右に押してもらうとわかりやすいです。 この②と、次の③、④でのバランスを比べてみて下さい
③①から左足を横に開きながら、②の右手を挙げる。
④①から足を開きながら、左手も仏像のように少しだけ持ち上げながら、右手を挙げる。

どうでしょうか。①→④が一番安定する気がしませんか。これが、全身の動きがバランスが取れているということなのだと思います。
そして、これは私が運動を教えるときに強調していることなのですが、「運動を一つのまとまりとして捉える」とよいと思うんです。①→④を「右手を挙げて、左足を開いて、左手も少し挙げる」という風に3つの動作を同時にやるという捉え方ではなく、①「→」④の、「→」の部分を捉えたいんです。運動は、書写の書き順と違って、「一画目、二画目、…」では硬くなるし、覚えるための繰り返し量が多くなってしまいます。そうではなく、運動は一続きの流れとして捉えたい。書き順とは似てないが、書道の筆遣い(止めるけれど、次へ行くための準備がそこにある。線はないが動きはある)とはとても共通するものがあると思います。
「2つで一つ」より「三位一体」
以前作った「色について考えてみよう」
の中で、補色を「互いに強く引き立てる配色です。」と説明しました。
教わっている太極拳の「陰陽」は、絵でいったら補色関係になるのかもと考えました。
「陰陽、虚実、対極。これらは世の道理。これを太古に解き明かすとは、さすが中国五千年の歴史(太極拳の歴史は約四〇〇年ですが)」と思ったりしたのですが、さらに世界を包括する理屈はないのだろうかとしばし考えてみました。
すると、三位一体はどうだろうと思いました。三位一体というと、「キリスト教の、父・子・聖霊のこと」というような説明になるんだろうと思うのですが、私の三位一体は、3つで一つになっているもの全般というラフなものです。
例えば

同僚だった方に書いていただいた書です。天地人も、キリスト教と関係する語という説もありますが、私の好きなのは「工業の工の字の一画目は天を表し、三画目は地を表している。二画目は、天と地をつなぐもの、つまり人のこと。まとめると、天地人とは工の字のことである」という説です。

絵においては、これが三位一体的ではないでしょうか。
無彩色の効果(「色について考えてみよう」より)

哲学だったら、正・反・合とか。
下記の動画も、私的、三位一体。タイミングの違う2台のメトロノームはそのままでは揃うことはないが、動く台に乗せると、やがて揃う。
2の関係では合わないが、3の関係では、バランスが取れる。
メトロノームに、社会生活のアドバイスをされているような気がしてきますが、私の仕事人生は、「合わない人とは合わせなかった」です。あ、でも、一緒に仕事はしましたよ。仕事ですからね(^_^;)

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